ポン酒倶楽部

日本全国にある地元の人が愛する日本酒やワイン・ビールをご紹介します。有名無名を問わず美味しいお酒をぜひ、飲んでください。

日本酒のアルコール度数の新たな魅力

最近、日本酒の流行りは生原酒って良く聞きますね。

 

でも生原酒は普通の日本酒とどう違うのでしょうか?

 

生原酒は限定のお酒って認識はあるけどイマイチ違いが分からないですよね。
生原酒の良さはどこにあるのでしょう。

 

生原酒ってやっぱり美味しいの?

 

そうだね!アルコールの違いは重要だね!
酒蔵の努力もあって新しいタイプの日本酒も出てきているんだよ!

 

それじゃさっそく見ていきましょう!

 

簡単にまとめてあるので、気軽に読んでもらえます。

 

「記事全体像・もくじ」

 

 

アルコール度数の高い日本酒の魅力

通常の日本酒に比べてアルコール度数の高い生原酒


最近は冷蔵管理する設備がしっかりと普及されてどこでも生原酒を購入することが出来るようになりました。

 

でも、生原酒って何が違うの?
そもそもフツーのお酒との違いは?

 

それじゃ順番に見ていこう!

 

加水している日本酒って?

今、市場に流通していて常温で買うことができる多くの日本酒は加水しているタイプが多いです。

 

加水とは出来たての日本酒を瓶に詰めて出荷する前に水を加え、飲みやすい度数にアルコールを調整し15度前後にする方法のことです。

 

この製造方法が「一番、味わいのバランスが良く、飲みやすい」ことから現在も採用する酒蔵が多い理由です。

 

それじゃ加水していないお酒って?

 

旨みをもろに楽しめる生原酒

加水をする前の出来たての日本酒が「生原酒」です。


醪(もろみ)を搾ってから一回も火入れをしていないお酒のことで「生原酒」意外に「生酒」や「生生」「本生」とも呼ばれています。

 

今のように冷蔵設備が整っていないときは生原酒は酒蔵でしか楽しめなかった限定の日本酒でした。

 

ただ、現在は家庭をはじめ、酒屋やスーパー、居酒屋で生原酒を管理できる冷蔵庫が一般になったこともあり、生原酒が市民権を得ました。
また、日本酒愛好家の方々が生原酒を推奨したことも普及した理由ではないでしょうか。

 

生原酒の一番の魅力はなんと言っても出来たての風味を楽しめることです!

 

火入れをしていないから生原酒ってことは生のお酒ですよね?

 

そうですね!次に火入れについて見てみましょう!

 

火入れって何?

火入れとは搾ったまんまの日本酒に加熱することを言います。

 

どうして加熱する必要があるの?

 

加熱には重要な作用があり、一番の理由としては酒を腐造(味の劣化)にしてしまう「火落ち菌」という菌を死滅させることにあります。

 

搾ったまんまに日本酒の味わいを損ねないように60℃〜65℃程度の一定の温度で一定時間、温めてることで殺菌させるのです。

 

加水のお酒もこの火入れをすることで常温管理が可能となるのです。

 

加水や火入れ、生酒を見てきたけど、ほかに気になることはある?

 

最近、生酒でもアルコール度数が低いタイプも出てきてない?

 

 

日本酒を醸す酒蔵の努力の結晶

生原酒でも低いアルコール度数の日本酒が増えてきました。
また、夏場にビールでなく日本酒を楽しんでもらおうと「夏酒」も増えてきました。

 

それでは順番に見ていきましょう!

 

Part.1夏酒の登場

昔から日本酒業界では二八(にっぱち)と呼ばれる言葉があります。2月、8月に日本酒の需要が少なくなることから二八(にっぱち)は厳しいと言われています。

 

この時期に日本酒の需要を何とか増やしていきたいと酒蔵のアイディアによって夏酒が生まれました。

 

夏酒の特徴は暑い時期にすっきりと飲んでもらえるように加水によってアルコール度数を抑え、のど越しの良い淡麗辛口に仕上げてあります。

 

アルコール度数は13度〜14度が多く、日本酒度、酸度を上げて軽快なタイプにしている日本酒が多いです。

 

つぎに焼酎や泡盛に使われる麹菌(麹菌)で造った日本酒を見ていきましょう!

 

Part.2白こうじ・黒こうじ

麹菌(こうじきん)には黄麹・白麹・黒麹があります。
一般的に従来から日本酒には黄麹が使われ、白麹や黒麹は焼酎や泡盛に使われています。

 

この白麹と黒麹を日本酒に使う酒蔵があらわれました。その代表格が新政酒造です。

 

白麹や黒麹を使って日本酒を醸すと出来上がる日本酒はクエン酸などの数値が高くなり、酸度が上がります。


また、白麹・黒麹は日本酒に使われる黄麹と違い、デンプンを分解する酵素力が弱いので低いアルコールで日本酒を造ることが可能となりました。

 

ポイント
麹菌と酵母の力が日本酒造りにはとても重要!


麹菌が米を分解してデンプンにし、デンプンを酵母がアルコールと二酸化炭素を生成します

 

この白麹と黒麹によって生原酒でありながら加水をしたような度数の日本酒を生み出せるようになったのです。

 

最後にワインに使う酵母を利用した日本酒にいってみましょう!

 

Part.3ワイン酵母

ワイン酵母とはもちろんワインに使用する酵母のことです。


ワイン酵母は日本酒の酵母に比べて、乳酸、リンゴ酸、コハク酸アミノ酸など有機酸を生み出すパワーが違います。

 

日本酒の酵母より多くの酸を生成するので、酸度が高くなります。


酸度が高くなることでのど越しの良い軽快な飲み口、また、ワインと同じようなアルコール度数となります。

白ワインに似たシャープな日本酒が多くなります。

 

まとめ

多くの酒蔵の企業努力のおかげで、生原酒と一口にいってもアルコール度数の高いタイプもあれば、低アルコールで旨みはそのままに飲みやすい日本酒も出てきています。

 

新しい日本酒の魅力に酔いしれてください。